EN2+ が推進する事業③ 海外展開

清華大学・中国民間企業との共同事業

1.バイオガス消化液を使用する有機栽培方法の検討
バイオガスプラントから排出される消化液の農業への利用
生ごみは27日間の保持期間の間にメタンガスを発生させ、その後、消化液として廃棄されている。山東十方社では毎日400トンの消化液が発生しており、この処分に困っていた。
本共同研究事業では、工場周辺の農場と契約し、消化液を使用する有機栽培技術の普及を進めている。


生ごみメタン発酵槽


メタン消化液を使用した試験栽培



2.木質バイオマスの連続炭化と固形燃料化装置の実証
木質バイオマスの連続炭化の検討
木材工業や林業の現場で発生する木質バイオマスをチップ状に加工し、これを原料として炭化物を製造する。
炭化工程はコストや環境に配慮して連続式の炭化装置を採用した。
これまでに、4基の炭化装置の稼働実績があり、今後さらに大型のプラント建設に取り組む計画である。
炭化物の固形燃料化と普及実証
製造した木質炭化物にバインダーを混合し、圧力をかけて固形化する。
固形化した燃料を実際に焼き鳥などの料理に利用して煙の状況や灰の量などを調査し、炭化条件の最適化にフィードバックしている。

≪300kg/hr試験炉≫


≪1000kg/hr炭化装置+廃熱利用ボイラー≫


3.下水汚泥の炭化による環境対策
下水処理場から発生する汚泥の炭化
中国では下水処理場の建設が急増しているが、処理工程で発生する余剰汚泥の処理ができずに各地でトラブルが発生している。
本共同事業では、この汚泥をペレット化した上で連続炭化し、吸着や燃料としてリサイクルする方法を検討している。