EN2+ が推進する事業① 炭関連事業

炭化物を使用する農業の普及

炭化物の土壌施用による炭素固定
世界の動き:IPCC(国際気象変動に関する政府間パネル)による承認
2019年5月のIPCC総会において、農地・草地土壌へのバイオ炭投入に伴う炭素固定量の算定方法が追加されました。
今後、この算定方法を実際の投入現場において実践することが国際的な炭素クレジットの取引にも対応できるよう期待されています
日本国内の動き:日本バイオ炭普及会(JBA)による木質炭化物の規格化
世界各国においてバイオ炭の規格化が進む中、日本独自のバイオ炭の規格を制定すべく、JBAではバイオ炭業界の研究者とともに規格案を作成。
世界に向けて発信しています。

農業の中で炭化物を使用する方法
1)土壌改良用バイオ炭の施用目安の作成
日本では木質の炭化物を土壌に施用することは、江戸時代から伝統的に行われています。
今回、バイオ炭施用方法の目安を作成するにあたって、実際に炭化物を使用している農家からの情報や、既に発表されている文献や書籍を調査し、いろいろな種類の作物や栽培方法に応じた施用方法について検討し平均化したデータをまとめました。

2)炭化物を使用する有機栽培方法の検討
木質炭化物は適度な水分と空気を空隙に保持し、必要に応じて土壌微生物に供給できる仕組みを持っているとともに、空隙そのものが微生物の棲家になっています。
そこで、家畜糞尿や生ごみなどのたい肥化段階で木質炭化物を混合することで、発酵を促進させる効果・方法を検討しています。

1697年に発行された農業全書
籾殻の低温炭化物は
日本の稲作農業の中で
伝統的な実用技術や農業文化として
維持されてきた。

大豆栽培予定地にバイオ炭を施用


大豆の試験栽培


トマトのバック土耕栽培の培地にバイオ炭を使用


梅の樹勢回復にバイオ炭を使用


牛糞堆肥の発酵促進にバイオ炭を使用